2008年9月4日木曜日

Stanford MBAの大先輩から学ぶ (2) 有名な起業家

地獄のように厳しいと言われている授業が始まる前に少しでも楽しもうと、最近は今年Stanford MBAに留学する日本人3人組で行動することが多いです(ビジネス、行政、法律とバックグラウンドも違うからか話をしていても楽しいのです)。

昨日も、シリコンバレーの日本人で最も有名な起業家のうちの一人に3人組でお会いしてきました。

特に印象に残ったのは、

「目的をもって、計画を練って、こうやってこうやったらこうなる、という風には私は生きてきませんでした。そのときそのときの波にのって、ただし、チャンスがきたら『さっと取る』ことが大切。他の人も行動していますから、迷って考えて、ゆっくりしているとチャンスは逃げてしまいます」

という趣旨の教えでした。

「手に入らないものは手に入らないのだし、手に入るもののなからその場その場でベストなものを選択する」ともおしゃっていました。

あまり肩に力を入れすぎると波にうまくのれないということなのでしょうか。その場その場で将来の自分の理想像はイメージするものの、それに固執し過ぎないということなのでしょうか。

その他に特に印象に残ったのは、以下の趣旨のやりとりでした。

「専門外の技術が難しくてビジネスに支障が出るのかというとそんなことはない。技術の本当にディープな部分は、難しいのかもしれないが、私のビジネスに必要な、例えば、どの企業がどのような技術を持っているのか、といったことは簡単に学べる。」

「ネットワーキングとか、『凄い人』に会うのに重要なのは、その人に会う理由を明確に説明すること。誰かからの紹介というのは、その次にくる。それから、良くネットワーキングでビジネスができると勘違いする人がいるが、そのようなことは決してない。」

(なぜそんなに引出しが広いのか、ニュースを大量に読んでいるのかという学生の質問に対して)「新聞や雑誌をそれほど読んでいるわけではない。隅から隅まで読むのではなくて見出しを読む程度ですませてしまう部分も多いし。むしろ、興味をもったニュースなり情報なりについて、過去の情報にさかのぼるなど、さらに深く調べていく過程で情報が入ってきているように思う。」

「アメリカのサービスに閉口することがあるという人がいるが、むしろ世界の中で日本だけがあさっての方向を向いてサービスを頑張っているのではないか。私には日本のサービスよりもアメリカのサービスの方があっている。」「日本人は黙っているから分からないこともあるのだが、アメリカでは主張すると結構よいサービスが手に入ることもある。例えば、買ったものを簡単に返品できるというのも、ある意味でアメリカの良いサービスの一つと言えるかもしれない」(日本のようなsilent conversationで良いサービスが手に入ることを、グローバル化の中で世界中の国々に期待するのは、そもそも無理なのかもしれない、などと考えました)

0 件のコメント: