2012年10月25日木曜日

クリーンテックを殺した真犯人は誰か?

先日、友人から、

「アメリカで、石油がたくさん見つかったって本当なの?ネットには色々と、情報があるけど、本当なの」

と質問された。

本当である。

日本ではあまり報道されていないが、アメリカではついにニュースに出た。

昨日のニュースがこちら。
(サウジアラビアよりもアメリカからの石油の供給量が多くなると書いてある)

随分昔から、ガスの方は有名である。アメリカのガスの値段は、シェールガス革命で、どんどん下がり、今では、日本の9分の1の値段である。

例えば、最近では、こちらのニュース。

シリコンバレーのベンチャーキャピタルが、クリーンテックへの投資を激減させたのは、こちらのシェールガス革命の方のためである。

これはなぜかというと、アメリカで流行りのクリーンテックは、実は、ソーラーのような分野よりも、需要がピークに達したときに、ピーク需要を補填するバックアップのようなものとか、電力需要の分散値を抑えこむような製品だからである。昔から、ピーク需要の補填には、天然ガスが使われてきたので、上記のような製品は、天然ガスと戦って、コスト安にならないとならず、シェールガス革命のため、これは困難である。

ということで、クリーンテックはアメリカでは下火になり、アジアの送電線のない場所とか、コモディティやモノづくりや補助金政策の得意な中国とか、電気の足りない日本で、今後生きていくことになるだろう。中国人の友達は、ソーラーの値段を80セントから30セントに下げる会社を起業した。アメリカから唯一何か出て来るとすれば、イノベーションだろう。

アメリカでクリーンテックが下火になった。これは、こちらのような記事を読むと、恐ろしいことである。温暖化の上昇が誘発して、メタンが大気に放出され、さらなる温暖化になると書いてある。同じような話として、温暖化のために、極の氷がとけて、更なる温暖化を誘発し、このサイクルが続くという話も聞いたことがある。

マイケルクライトンのジュラシックパークの数学者イアンマルカムが、映画で、カオス理論のバタフライ効果を説明するシーンが出てくる。これは、ブラジルの蝶の羽ばたきのような小さなことが、テキサスのトルネードのような大きなことを引き起こす可能性があるということだ。温暖化で気候が上昇した後、幾何級数的に、事象を誘発し、更なる上昇を引き起こす場合も含むのだろう。

昔、アンディグローブの電気自動車の授業をとったとき、「電気自動車にすることの合衆国にとっての意義は何か?」と質問する彼に対して、温暖化防止と回答した学生は、ノーと言われた。「エネルギー保障だ」(戦争など有事のときに自前でエネルギーをまかなえる)というのがグローブの回答だった。アメリカ政府は、温暖化のことなど、気にしていないというのである。

さて、アメリカでどれだけ石油が見つかっているかは、例えば、以下のデータを見れば、明らかである。

詳細資料
一例としてコロラドとかユタとかの量1.53兆バレルと1.32兆バレルと書いてある

Wikipediaでは、サウジの埋蔵量が、2700億バレルだと書いてある。

2州だけで10倍だ。グローブの言う、エネルギー保障の問題はクリアされるだろう。

さて、石油の発見が引き起こし、マーケットに巻き起こす変化を考えた場合、口があいて塞がらないだろう。例えば、地元の人達には、mineral rightsがあるので、今まで貧乏だった田舎の町に、サウジの王族に匹敵するカネが転がる可能性もあるのではないだろうか(正確に予想するにはmineral rightsでいくらカネがもらえるかをリサーチする必要があり)。オバマが製造業に力を入れたいといっている理由も、エネルギーコストが下がると思っているからなのだろう。

日本に出張に帰って、感じるのは、このような情報(石油の発見とか、いつ、どこで掘られているかとか)が、あまり日本に流れていない気がする。

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