「起業家は、楽観的であると同時に、悲観的でなければならない」
どちらが欠けていても足らない、これに気付くのに10年かかった、とベリタスのファウンダーのマークレスリーが教えてくれた。
「両利き」(Ambivalent)であることは、実は、色々な局面で重要だと思う。
私が、7年前に、司法試験を受けたときには、「気負わずに、ベストを尽くす」という両利きが必要だった。精神的につらい試験なので、気負うとプレッシャーに押しつぶされて、自滅してしまう。実際に、「プレッシャーに負けて、ローソンで立ち読みばかりしていた」とか「プレッシャーで何も出来なくなって、家で寝ていた」という受験体験談は、よく聞く。逆に、ベストを尽くさなければ、絶対に受からない試験だった。
マークレスリーとのミーティングで、「君は、科学者か。科学者のように考えるのか。」と聞かれた。
「慎重すぎるのでは?」という意味が、暗に言葉にこもっていた。
「いえ、私は、絶対に、Great CompanyをBuildできると信じています。でも、一方で、私は、慎重です。色々な心配で頭が一杯です。」
アンディ・グローブは、パラノイアだけが生き残ると発言し、以前ブログで紹介した彼の著書も、「私は、色々な心配で頭が一杯だ」という趣旨の出だしではじまる。
マークレスリーは、笑って、「素晴らしい会社をつくれると信じつつ、色々心配するのは大切だ。でもバランスが大切だ。今の君は、ちょっと心配の方にバランスが傾きすぎている。」とアドバイスしてくれた。
「気負いすぎていたのかな」と昔のことを思い出した。ベストを尽くしつつ、気負いすぎないようにしなければ。
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