2011年3月12日土曜日

地震と津波にニュースは、アメリカでも報道されています。GSBの友達、スタッフ、教授から、「大丈夫?」というメールを受け取りました。家族と故郷の日本のことが心配です。

両利き(Ambivalent)

「起業家は、楽観的であると同時に、悲観的でなければならない」

どちらが欠けていても足らない、これに気付くのに10年かかった、とベリタスのファウンダーのマークレスリーが教えてくれた。

「両利き」(Ambivalent)であることは、実は、色々な局面で重要だと思う。

私が、7年前に、司法試験を受けたときには、「気負わずに、ベストを尽くす」という両利きが必要だった。精神的につらい試験なので、気負うとプレッシャーに押しつぶされて、自滅してしまう。実際に、「プレッシャーに負けて、ローソンで立ち読みばかりしていた」とか「プレッシャーで何も出来なくなって、家で寝ていた」という受験体験談は、よく聞く。逆に、ベストを尽くさなければ、絶対に受からない試験だった。

マークレスリーとのミーティングで、「君は、科学者か。科学者のように考えるのか。」と聞かれた。

「慎重すぎるのでは?」という意味が、暗に言葉にこもっていた。

「いえ、私は、絶対に、Great CompanyをBuildできると信じています。でも、一方で、私は、慎重です。色々な心配で頭が一杯です。」

アンディ・グローブは、パラノイアだけが生き残ると発言し、以前ブログで紹介した彼の著書も、「私は、色々な心配で頭が一杯だ」という趣旨の出だしではじまる。

マークレスリーは、笑って、「素晴らしい会社をつくれると信じつつ、色々心配するのは大切だ。でもバランスが大切だ。今の君は、ちょっと心配の方にバランスが傾きすぎている。」とアドバイスしてくれた。

「気負いすぎていたのかな」と昔のことを思い出した。ベストを尽くしつつ、気負いすぎないようにしなければ。

2011年3月9日水曜日

Stanfordのビジネスプランコンペティション

今年もスタンフォードのビジネスプランコンペティションに参加した。準決勝は、クリーンテックのチーム同士の戦い。5チームから1チームが選ばれ、決勝に進出する。

ピッチ後に、ベンチャーキャピタリストに呼び止められ、「他のチームとの差は明らかだったから、既に君達の決勝進出は決定したよ。僕のところにもピッチに来てくれ」と言われた。決勝に進むと賞金がもらえるので、これでまた少し投資を受けるまでのWorking Capitalが手に入るな、と思い、少し嬉しかった。

2011年3月7日月曜日

起業家

「えー、農業のビジネス?農家ってリスクとるの?」「それって、Non Profit?」

一年前、今のビジネスのアイディアを知人に話すと、決まって、「気が狂ったか」という反応が返ってきた。

「なんで、インターネットとか分かりやすいのにしないの?」とも聞かれた。

何気ない会話だが、実は、起業家をどう見るのかという問題をはらんでいる。

以前のブログにも紹介したMike Cassadiのように、起業家の中には、2年くらいで会社を売り払うことを目的とする「短いヒット」を狙う人も確かに入る。これをシリコンバレーでは、「カネに雇われた傭兵」と呼ぶらしい。

私にとっては、起業家とは、既存の業界を(良い意味で)破壊する人種だ。シリコンバレーでは、これを目的とした技術を、Disruptive Technologyという。例えば、「クライナーパーキンスは、Disruptive Technologyの可能性のある技術以外には投資しないし、興味もない」と、クライナーのパートナーが言っていた。

業界を破壊するとは、アンディ・グローブのいうストラテジック・インフレクションポイントを引き起こすということである(何それ、という方は、こちらを参照)。要は、業界の競争のルールを根本的に変化させることを意味する。

例えば、インターネット、アマゾン、アップル、ネットフリックスのせいで、出版業界、新聞(紙?)業界、映画業界の競争のルールは根本的に変わってしまった。

最近では、電気自動車が、自動車業界にストラテジック・インフレクションポイントを引き起こせるかどうかが注目されている。これは、中国で、トヨタの100分の1にはるかに満たない規模のベンの会社(以前のブログを参照)が、垂直統合型の業界を、水平統合型に変え、競争の仕組みを変えられるかどうか、ということだ。

起業家として、ストラテジック・インフレクションポイントを引き起こすには、「常識」に挑戦する必要がある。

例えば、眠れるアメリカの会計業界。「会計士業界なんて、Disruptできるの?」と思われるかもしれないが、アメリカでは、Intuitが出てきて、業界の仕組みが変化した。

同じく眠れる弁護士業界。やはり、弁護士業界をDisruptするのは難しそうなイメージだ。しかし、アメリカでは、Clearwellという会社がセコイアから投資を受けて、インフレクションを起こそうとしている。

Sales Force.comは、「顧客情報という最重要情報の管理は他社に委託しない」という常識を打ち破って、大成功した。

伝説のベンチャーキャピタリストのアンディ・ラクレフは、「起業家として成功するには、条件がある。一つは、正しいアイディアに集中すること。もう一つは、これが良く間違われているのだが、他の人が正しいと思わないことに集中すること。」と話していた。いくら良いアイディアでも、皆がやっていてはダメなのだ。

例えば、良く聞く議論に、「絶対に、自動車業界には、電気自動車が登場して、Strategic Infletion Pointが起きる。Strategic Inflection Pointでは、起業家にチャンスが到来する。だから、私は、電気自動車(あるいは電池)のビジネスをする。」というものがある。見事な3段論法なのだが、これは、既に皆がそう思っているので、ちょっと遅いと思う。

水と農業のビジネスは、市場が大きく、誰もまだDisruptしていない。ベンチャーキャピタルの投資も、クライナーとコスラを除いて、殆どない。無数のベンチャーキャピタルの投資が集中しているクリーンエネルギー業界とは対照的だ。

プレゼンコーチ

GSBのシュラム教授は、Stanford MBAで、コミュニケーションの講義を受け持っている。

「投資家の最終ミーティングを控えています。全パートナーの前でピッチする予定です。コーチしてくれませんか。」と頼むと、日曜日なのにかかわらず、OKが出た。

GSBの教授達は、人にもよるが、休日出勤もおしまないほど、学生に対する指導で熱心なのだ。私は、彼の授業を1年くらい前にとっていたが、彼は、とても熱心な教授だ。

ピッチをはじめて、10分後、シュラムが、「ちょっと止まってくれ」と私のピッチをとめた。

「僕は今畏敬の念で一杯だ。1年前と比べて見違える。自信にあふれた素晴らしいプレゼンだ。どれだけプレゼンの練習をして、プレゼンの内容を自分のものにしたのかが見て取れる。ボディラングエージもアイコンタクトもばっちりだ。ページをめくる前に、次のページの内容を説明しているのも素晴らしい。」と褒めてくれた。

「一つだけ直してくれ」という。「君は、自分でしゃっべってしまっている。聴衆はそれを聞いている。聴衆はそれを聞いていて、『いいアイディアだけど、僕はどうしたら良いのかな』と感じている。一言で、いうと、プレゼンは自信にあふれていて良いのだけど、聴衆に対するEngagementをもっと出来るよ。これを踏まえると、例えば、出だしはどうはじめるかい?」と聞かれた。

私が、「史上最も成功した投資ファンドの一つに対して、プレゼンが出来て、嬉しい」というようなことをいうと、教授に、「変えたほうがいいね。」と言われた。

教授に、「『あなたのファンドの資金をもっとも有意義に利用できるディールを持ってこれたと思っています。だから嬉しいです』という感じにしたほうがいいよ。プレゼンの最中にも常に、『あなたが助けてくれれば、これが出来ます』『あなたとパートナーシップを組みたい』ということを、いい続けるんだ。そして、『●億円欲しい』というときには、言う前に一瞬とまって、声を低く、ゆっくりとプレゼンをして、一呼吸おいてから次に続けてくれ。これが出来れば、君は、このディールをとれるよ。」と言われた。

日本人は、アメリカ人と比べて、あまり他人にコネクトする文化はないのではないかと思っている。アイコンタクとも、一般に、日本人は、アメリカ人より少ない。例えば、他人のウォールに書き込むFacebookよりも、自分で独り言をつぶやくTwitterやブログの方が人気が出ていることにもこれがあらわれている気がする。

文化の壁を乗り越えなければ。

Garth Salonerのビジョン

「他校と違う特色を活かすのは、戦略の基本だ」

Stanford GSBのディーンGarth Salonerとランチをしたとき、彼は、スタンフォードビジネススクールの戦略をあつく語っていた。

Salonerは、南アフリカ出身の白人で、もともとストラテジー(戦略)を専門とするGSBの教授。新しいカリキュラムの作成などで実力を認められ、私が2年生のときにStanford GSBのディーンになった。私が入る前の年に、「最も素晴らしい講義をする教授」にも選ばれている。

ランチのとき、Salonerは、以下のように語っていた。

「スタンフォードビジネススクールの特色のひとつとして、ビジネススクールが、ほかのスタンフォードの学部と地理的に密接していることがあげられる。グーグルもコンピュータサイエンスから出てきている。他学部の学生との交流は、非常に重要だ。他方、ハーバードビジネススクールは、他の学部から地理的に殆ど隔離されている。大きな違いだ。」

「えっ、ハーバードってそうなの?」と思われる方は、以下のビデオを見て欲しい(わざわざMITまで技術系科目をとりにいっている)。




サロナーに、「私は、クリーンテックとジョイント・ディグリー(複数学位)ですが、大変勉強になっています」と話すと、次のように話していた。「ジョイント・ディグリーの学生は、貴重だ。ビジネススクールのほかの学生からすると、他学部にいかなくてもよいわけだ。ビジネススクールにいて、ジョイント・ディグリーの学生と仲良くするだけで情報が入ってくるから。」「僕の仕事は、ビジネススクールの学生が、ほかの学部で授業をとりやすいようにバリアーをさげることだ。ビジネススクールの学生とジョイント・ディグリーの合格率も上昇させる。スタンフォードロースクールなんて、卒業のために必要な単位を、どの学部からとっても良いことになっている。ビジネススクールもこういう方向にいくべきだ」

実際にも、ビジネススクールの学生の他学部への合格率は高い。このことについて、傲慢な学生が、「ビジネススクールの学生が、他学部よりもスペックが高いからだ」と話していたが、全くそうではなく、スタンフォードビジネススクールの戦略と、ディーンの政治力によっているわけだ。

多種多様なバックグラウンドの学生同士の交流は、ビジネススクールだけでなく、実は、スタンフォード大学自体の特色でもある。例えば、私が、クリーンテックの授業に出ると、アングラ(大学生)からPHDの学生まで幅広い経験の学生がいる。PHDの学生は、教授が渡す内容の濃い最新のリサーチをさっと消化して自分なりの研究に応用する一方で、アングラの学生は、授業を通じて基本を学ぶことができる。なぜ、両者が両立しうるのか未だに不思議だが、これがスタンフォードのマジックだ。

サロナーのその他の戦略を以下に書いてみた。

(1)人数が少ないので、エグゼクティブコーチ(シスコなどの大企業のエグゼクティブにコーチしている人達)を利用して、リーダーシップのスキルを、Experiential Learningで教えられる。スタンフォードには、エグゼクティブコーチが少なくとも数十人はおり、私もしょっちゅうコーチしてもらっており、毎回勉強になっている。教授によると、東海岸の某学校の、エグゼクティブコーチの数は0らしいから、差別化というのもうなづける。

(2)アカデミックな教授だけでなく、プラクティショナーが教える授業の更なる充実化。スタンフォードビジネススクールでは、もとベリタス・ソフトウェアのファウンダーのマークレスリー、もとシスコのCEO、伝説のベンチャーキャピタリストのアンディ・ラクレフ、セコイアキャピタルのパートナーのマーク・スティーブンス、もとエグゼクティブ・コンサル出身のキャロル・ロビン、最人気教授のグロースベック、大規模プライベートエクイティを経営するピーターソンなど数々のプラクティショナーがいる。そして、プラクティショナーが教える授業は、総じて、アカデミックな教授よりも圧倒的に評価が高い。

これについて、GSBのある教授は、「ビジネススクールの学生は、卒業して、教授になるのではなく、ビジネスをするのだから、ビジネスを実際にしてきたプラクティショナーから授業を受けたいと思うのは当然。GSBは、圧倒的にプラクティショナーの数が他校よりも多い」と語っていた。

受験生の方は、エッセイを書く際に、上記を是非参考にされて下さい。

2011年3月6日日曜日

VCにピッチする方法

が紹介されているのを発見しました↓

せっかちな起業家

前回のブログで紹介したMike Cassadiとのディナーに参加して、「あなたは、物凄いスピードで、会社を次々に作って売却している。スピードの秘訣は何か。」と聞いた。

マイクは、「例えば、投資家からカネを集めたいとするよね。まず、僕は、お客さんのところにいって、『●●という条件があれば、プロダクトを買います。』というサインをもらう。それをベンチャーキャピタリストの前でヒラヒラさせるんだ。それでも、なかなかカネが出なければ、『今日中にタームシートが別の投資家から出ると思っている。今すぐタームシートをくれなければ、あなたにディールはない』と言うんだ」

「それはリスクがある戦略ですね。別の投資家からタームシートがその日のうちに出ないと、クレディビリティがなくなりますね。」と言うと、

「リスクは勿論だよ。でも、ベンチャーキャピタリストは、そうでもしないと動かないからね。僕らの間では、ベンチャーキャピタルとミーティングして、その場でタームシートが出れば、ミーティングは成功・出なければ失敗と位置づけている」と話していた。

ナントせっかちな。彼にとっては殆どゲームなのかもしれない、と思った。

2011年3月4日金曜日

Mike Cassidy

明日は、GSBでは、Mike Cassidyとのディナーがあるとのこと。

参加を決めた後、誰かな、と思って調べてみると、面白いバックグラウンドでした↓

http://www.usatoday.com/tech/news/2010-08-03-cassidy03_ST_N.htm

オールスターと日常で接する機会が与えられるのが、GSBのメリットだと思い、感謝しております。

2011年3月1日火曜日

次の覇権

「次の覇権をとる国はどこだと思うか」

ポーランド第一、第二を争う大富豪の家の夕食に招かれ、こんな質問を受けた(ちなみに招かれたのは、たまたまクラスメイトが富豪の息子だったからである)。

「中国だと思います。これにはいくつか前提があります。ひとつは、インターネットに続いて、クリーンテクノロジー革命が起きること。そして、革命が起きた国が、覇権を握ること。さらに、クリーンテクノロジーの成功には、コストと政策がキーとなることです。中国は、国が主導を握って、物凄い意思決定のスピードで、クリーンテックを主導しているのを目の当たりにしました。ローコストは言うまでもないと思います」と回答した。

「中国が勝つと思うのなら、なぜ、シリコンバレーにいたいのか。覇権国家でのビジネスにフォーカスすることこそが、君にとって、正しいキャリアパスだとは思わないのか。」と質問された。シリコンバレーにいたいという議論を述べたものの、心は揺れた。「これはもっともな論議だ」と心の底で思った。

この大富豪、政治と癒着して、カネ持ちになったのではなく、本当に実力で成り上がった方だ。ポーランドが社会主義の時代、ビジネスは許されていなかった。民間ビジネスがないので、マーケットにはニーズがあふれていた。そこで、彼は、次々と社会主義の法律を犯し、ポーランドでビジネスをしていった。コンペティターが0で、マーケットはニーズにあふれていたので、才覚も手伝い、彼は大富豪になることが出来た。趣味でも、ハンティングを楽しむ(家には100対以上の剥製がある)という、日本人の私から見ると殆ど無法者。しかし、それだけに、勘は、とぎすまされていた。

本当に中国は勝つのか。

GSBの卒業生で、中国のプライベートエクイティファンドの創業者、ベン(中国人)から、「俺は電気自動車を製造して、中国発の電気自動車をアメリカで売ることにした。ついては、技術者とデザイナーを紹介してくれ」と電話を受けたのは、2ヶ月前。

2ヵ月後の今日、彼が、シリコンバレーに来た。AAMAというシリコンバレーではそれなりに有名な団体のスピーカーとしての登場。VIPディナーに招待され、話をしていると、

「中国発のアメリカ市場向け電気自動車第一弾は、2週間後に、シリコンバレーで幕を下ろし、登場する。2週間後のお披露目のイベントで、ベンチャーキャピタリストとスタンフォードの学生を大量に集めてくれ。これは、中国発のアメリカでの電気自動車では、第一番目の登場だと思う」と言われた。

これが中国のスピードか。第一弾は、中国既存の型を少しだけ変えたものを持ってきて、第二弾で、先に述べたデザイナー等を使った完全に新しいデザインの車を登場させるらしい。

「中国の電気自動車って危なそうだし、スピードもなくて、デザインも悪いんじゃないの?」と疑問を持たれる方もいるだろう。



しかし、上記がデザインである。走行距離も実は、日本の某電気自動車よりも長かったりする。

価格は、補助金後で、160万円くらい(1ドル100円として、中国中央政府の補助金を加味して計算。地方政府の補助金を入れると、100万円を切る可能性があるが、これは地方政府毎の政策および地方政府とのディールなどによる)。

これで中国メーカーは黒字になる。なお、チェリーの電気自動車(やはり同じくらいの性能とデザイン)について、中央及び地方両政府から補助金が出ると、10万円を切る可能性があると言われている。

ベンの部下でスタンフォードのPHDを持っている技術者に「電池のコストはいくらなのか。シリコンバレーで、リチウムイオン電池を最も安く買おうと思うと、1キロワットアワー当たり400ドルくらい出さないといけないと思う」と話すと、これよりも圧倒的に低い価格を言われた(2割引とか3割引とかいう世界ではないです)。ちなみに400ドルは、シリコンバレーで有名で、財力及びブランドのある某社が、CEO自ら交渉して得た額。シリコンバレーでスタートアップがリチウムイオン電池を買おうとすると600ドルは出す必要がある。日産のリーフの電池の値段は、フォードの元エンジニアに聞いたところでは、400ドルよりもかなり高い値段だと言っていた(単なる噂ベース。詳細不明)。

ちなみに、日本の経済産業省は、日本のリチウムイオン電池のコストをキロワットアワー当たり20万円(資料によっては15万円)として発表している。経済産業省の友人に聞いたところ、「自動車メーカも巻き込んで、きちんと計算した数字」だと話していたが、日本の大企業が本当のコストを開示していないと考えれば、納得がいくだろうか。
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90225a05j.pdf

例のスタンフォードPHDの中国人に、「それじゃあ、なぜ、大会社は、その物凄く安い電池を使わないのか」と質問すると、「車の構造を、ドライブトレインを含め、根本的に変えないといけない」と話していた。

シリコンバレーで有名な某社は、材料のレベルでのイノベーションを実現することで、その中国の電池よりも更に低いコストを提示していた(守秘義務契約を結んだので書けないですが)。

覇権争いに勝つ国はどこか。

イノベーションのアメリカか、コストと政策の中国か。前回のブログで書いたコスラのいう直感という意味では、中国のベンと出会うたびに体に戦慄のようなものが走る。アメリカのスタートアップでこれを感じたことはない。