2013年6月5日水曜日

MBA留学のためのバックグラウンド

「バックグラウンドがないので、スタンフォードMBAへの出願は見合わせるようにカウンセラーに言われました」

少し前から、MBA留学のためのガイドブックを配布し始めたところ、上記のような相談が届くようになった。

「バックグラウンドがないから、受かりません」というのは、多くの場合、コンサルタントのご都合主義のようなものではないだろうか。受かりそうな人に集中してコンサルティングをすれば、受かりそうな人の合格率は更に高まり、「○○大学○人合格」という実績が出来るという仕組みである。受験生とすれば、人生がかかっているので、たまったものではない。

本当に、「バックグラウンドがないから、受からない」のだろうか。私の記憶が正しければ、以下のような例がある。

1.インド人のクラスメートのO君(写真)は、俳優を目指して、会社を退職し、「無職」であったのにもかかわらず、スタンフォードビジネススクールに合格した。エッセイにも、俳優になりたい、と記載。

2.カリフォルニア大学バークレー校に合格した某氏は、山で仙人のような生活(要は無職)をしていたのに合格。

合格できるか、できないか、ということの基準の一つに、確かに、「典型的な合格者か」(大手のプライベートエクイティ、ヘッジファンド、投資銀行、コンサルティング会社勤務、または、医者、官僚、弁護士か、など)というものがあるように思われるが、もう一つ、その人が、どういう人生を生きてきて、どういう人生を今後生きるかどうか、というものもあるように思われる。その人は、interestingな人間なのかどうか。

そうでなければ、無職の人間を合格させる、という決断はなかなかできないだろう。

さて、ここまで書くと、「diversityのことだろう?」と型にはまったコメントが出るだろう。

diversityというのは、とても曖昧な言葉であり、とても示唆に浅い。偏差値が低い人も高い人も入れるべき、という意味なのか。無職になれる勇気のある人はとれ、という意味なのか。

そうではないだろう。結局、interestingな人間と見てもらえるかどうか、それにつきるだろう。

どうすれば、interestingな人間として出願できるのか。

ここを回答せずに、「あなたのバックグラウンドでは、スタンフォードMBAには出願しないように」とアドバイスするコンサルタントは、考え直して欲しい。他方で、MBAに出願する日本人が減っていると嘆くのは、ダブルスタンダードというものだろう。

私の日本出張の際に、ほかの人もあわせて、数人で会いたい、という人は、以下のメールに「面談希望」と件名に記載して自己紹介を頂ければ、時間ができれば、まとめて返信したい(なお、自己紹介がなく、面談希望とだけ記載した方には、申し訳ないが、返信できないと思う)。
stanfordmba.guide@gmail.com


1 件のコメント:

ぱやぱや さんのコメント...

ぱやっと、ちんちん!