スタンフォードビジネススクールを卒業してすぐ、砂漠を緑化したいという一心で、不毛な土地を、農地にする会社(モアシス)をシリコンバレーで設立しました。不毛な土地は、ただ同然の値段で安く買えることが多いので、これを、友人の教授が開発した特殊なプロダクトを使い、低コストで、農地に変換し、キャッシュフローを改善すれば、コストよりも利益が多く、砂漠のような不毛な土地を買って緑化(農地化)すればするほど儲かる、というコンセプトの会社です。
その後、去年の今頃、ゴールドマンサックスから、福島の放射性廃棄物を綺麗にするアメリカの会社がある、と聞き、第一原発にセシウムを吸着する設備を納入するアメリカ企業の日本代表に転職しました。
モアシスについては、かわりの社長を雇い、十分な投資を受けて資金潤沢にしておいたうえで、(創業者株式を大量に持って)転職をしたのですが、それから1年が経ち、どうなっているか気になったので、投資家に電話してみました。
「プロダクトは完璧に実証されたし、マーケットも実証された。すべて君のビジョンのとおりだった。資金も潤沢だよ」という返事とともに、今後の計画を聞かされ、それが素晴らしい内容だったので、安堵しました。かなりの速度で成長しているようです。
クリーンテクノロジーの会社は、インターネットと違い、以下のような特徴があります。
・マーケットの規模が莫大に大きいことが多い(インターネットは市場が小さいこともある)
・設備投資費が大きく、ペイバックが長いことが多い
つまり、ハイリスク・ハイリターンなので、ホームランか、空振りのどちらかになることが多いです。
モアシスの場合も、本当に世界の砂漠と不毛な土地をすべて農地に出来れば、と夢は膨らみましたが、まだまだどうなるか分かりません。フェースブックで一人友達をつくるのには、1秒しかかかりませんが、作物が育つには3ヶ月かかります。インパクトをもたらすには時間がかかります。
2013年6月14日金曜日
2013年6月5日水曜日
MBA留学のためのバックグラウンド
「バックグラウンドがないので、スタンフォードMBAへの出願は見合わせるようにカウンセラーに言われました」
少し前から、MBA留学のためのガイドブックを配布し始めたところ、上記のような相談が届くようになった。
「バックグラウンドがないから、受かりません」というのは、多くの場合、コンサルタントのご都合主義のようなものではないだろうか。受かりそうな人に集中してコンサルティングをすれば、受かりそうな人の合格率は更に高まり、「○○大学○人合格」という実績が出来るという仕組みである。受験生とすれば、人生がかかっているので、たまったものではない。
本当に、「バックグラウンドがないから、受からない」のだろうか。私の記憶が正しければ、以下のような例がある。
2.カリフォルニア大学バークレー校に合格した某氏は、山で仙人のような生活(要は無職)をしていたのに合格。
合格できるか、できないか、ということの基準の一つに、確かに、「典型的な合格者か」(大手のプライベートエクイティ、ヘッジファンド、投資銀行、コンサルティング会社勤務、または、医者、官僚、弁護士か、など)というものがあるように思われるが、もう一つ、その人が、どういう人生を生きてきて、どういう人生を今後生きるかどうか、というものもあるように思われる。その人は、interestingな人間なのかどうか。
そうでなければ、無職の人間を合格させる、という決断はなかなかできないだろう。
さて、ここまで書くと、「diversityのことだろう?」と型にはまったコメントが出るだろう。
diversityというのは、とても曖昧な言葉であり、とても示唆に浅い。偏差値が低い人も高い人も入れるべき、という意味なのか。無職になれる勇気のある人はとれ、という意味なのか。
そうではないだろう。結局、interestingな人間と見てもらえるかどうか、それにつきるだろう。
どうすれば、interestingな人間として出願できるのか。
ここを回答せずに、「あなたのバックグラウンドでは、スタンフォードMBAには出願しないように」とアドバイスするコンサルタントは、考え直して欲しい。他方で、MBAに出願する日本人が減っていると嘆くのは、ダブルスタンダードというものだろう。
私の日本出張の際に、ほかの人もあわせて、数人で会いたい、という人は、以下のメールに「面談希望」と件名に記載して自己紹介を頂ければ、時間ができれば、まとめて返信したい(なお、自己紹介がなく、面談希望とだけ記載した方には、申し訳ないが、返信できないと思う)。
stanfordmba.guide@gmail.com
少し前から、MBA留学のためのガイドブックを配布し始めたところ、上記のような相談が届くようになった。
「バックグラウンドがないから、受かりません」というのは、多くの場合、コンサルタントのご都合主義のようなものではないだろうか。受かりそうな人に集中してコンサルティングをすれば、受かりそうな人の合格率は更に高まり、「○○大学○人合格」という実績が出来るという仕組みである。受験生とすれば、人生がかかっているので、たまったものではない。
本当に、「バックグラウンドがないから、受からない」のだろうか。私の記憶が正しければ、以下のような例がある。
2.カリフォルニア大学バークレー校に合格した某氏は、山で仙人のような生活(要は無職)をしていたのに合格。
合格できるか、できないか、ということの基準の一つに、確かに、「典型的な合格者か」(大手のプライベートエクイティ、ヘッジファンド、投資銀行、コンサルティング会社勤務、または、医者、官僚、弁護士か、など)というものがあるように思われるが、もう一つ、その人が、どういう人生を生きてきて、どういう人生を今後生きるかどうか、というものもあるように思われる。その人は、interestingな人間なのかどうか。
そうでなければ、無職の人間を合格させる、という決断はなかなかできないだろう。
さて、ここまで書くと、「diversityのことだろう?」と型にはまったコメントが出るだろう。
diversityというのは、とても曖昧な言葉であり、とても示唆に浅い。偏差値が低い人も高い人も入れるべき、という意味なのか。無職になれる勇気のある人はとれ、という意味なのか。
そうではないだろう。結局、interestingな人間と見てもらえるかどうか、それにつきるだろう。
どうすれば、interestingな人間として出願できるのか。
ここを回答せずに、「あなたのバックグラウンドでは、スタンフォードMBAには出願しないように」とアドバイスするコンサルタントは、考え直して欲しい。他方で、MBAに出願する日本人が減っていると嘆くのは、ダブルスタンダードというものだろう。
私の日本出張の際に、ほかの人もあわせて、数人で会いたい、という人は、以下のメールに「面談希望」と件名に記載して自己紹介を頂ければ、時間ができれば、まとめて返信したい(なお、自己紹介がなく、面談希望とだけ記載した方には、申し訳ないが、返信できないと思う)。
stanfordmba.guide@gmail.com
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