2009年9月20日日曜日

何があなたにとって、最も大切ですか

"Life isn't a game that has a final score. Nor a riddle that has an answer. Nor a mountain that has a summit."
"Life is an endless unfolding, and if we wish it to be, an endless process of self-discovery, an endless and unpredictable dialogue between our own potentialities and the life situations in which we find ourselves."
(Gardner, “Personal Renewal” p51)

"[W]e want meaning in our lives."
"You have to build meaning in your life, and you build it through your commitments."
"You may commit yourself to strive for certain achievements or you may commit yourself to a way of being. There are men and women who make the world better just by being the kind of people they are. It matters very little whether they're behind the wheel of a truck or running a corporation or bringing up a family."
(Gardner, “Personal Renewal” pp47-48. For "There are men and women who make the world better just by being the kind of people they are," see http://www.gsb.stanford.edu/news/headlines/joss_essay.html

Then, how do you want to be?
Is it discipline, unselfishness, courage, optimism, chivalry, hope, never give-up, respect, trust, humility, loyalty or something else?

Shackleton: "Some people say it is wrong to regard life as a game; I don't think so"
"Life to me means the greatest of all games. The danger lies in treating it as a trivial game, a game to be taken lightly, and a game in which the rules don't matter much. The rules matter a great deal. The game has to be played fairly, or it is no game at all. And even to win the game is not the chief end. The chief end is to win it honorably and splendidly. To this chief end several things are necessary. Loyalty is one. Discipline is another. Unselfishness is another. Courage is another. Optimism is another. And Chivalry is another."
"The only message I can think of for your boys is: in trouble, danger, and disappointment never give up hope. The worst can always be got over."
(Morrell & Capparell, Shackleton’s Way, Viking (2001) pp. 209-211)


Robert Joss: "...you’ll learn that it’s not about power or fame or fortune, but about the immense satisfaction that comes from moving an organization in the right direction. You’ll have to take responsibility, assess the onslaught of data and opinions available to you, set a strategy, and keep your organization on course. You’ll also have to earn the respect and trust of your employees so that they follow your lead. And, you’ll have to work to retain your humility, your ethical vigilance, and your sense of purpose. As you prepare for your second year at the GSB, think about what more you can learn in order to better prepare yourselves for this exciting and significant challenge. "
(Robert Joss, former dean of Stanford GSB)

Gardner: "Meaning is not something you stumble across, like the answer to a riddle or the prize in a treasure hunt. Meaning is something you build into your life. You build it out of your own past, out of your affections and loyalties, out of the experience of humankind as it is passed on to you, out of your own talent and understanding, out of the things you believe in, out of the things and people you love, out of the values for which you are willing to sacrifice for something. The ingredients are there. You are the only one who can put them together into that unique pattern that will be your life. Let it be a life that has dignity and meaning for you. If it does, then the particular balance of success or failure--as the world measures success or failure--is of less account."
(Gardner, “Personal Renewal” p53)

(受験生の方への注:今回からコピーペーストしてエッセイを書いた場合、恐らく不合格となると思います。なぜなら、グーグルアナリティクスで分析する限り、スタンフォードビジネススクールの受験生の殆どが、本ブログを読んでいると思われ、必ず1人はコピーペーストをする人がいるはずだからです。二人が、本ブログに記載されているようなマイナーな文句について、同じ引用をした場合、2人とも不合格になるのは確実だと思います)

2009年9月17日木曜日

スタンフォードMBA合格法:エッセイ

Pollでのリクエストの数が本日付で7人と多いようなので、Stanford MBAの合格法を書きたいと思います。

Stanford GSBの合格法に興味のない方には、全く面白くないと思いますので、今回は読み飛ばして下さい。また、Stanford Sloanを受験される方も、私にSloanの合格法が書けるとは思えませんので、今回は読み飛ばして下さい。

最初に質問です。以下のうち、Stanford MBAに合格するアプリカントは誰でしょうか。

1:Aさんは、投資銀行に勤務して、日本最大級のM&Aのディールをリードした経験がある。今は著名なヘッジファンドでスタープレーヤー。学生時代に会社を3つたちあげて、3つとも売却した経験がある。
2:Bさんは、会社に失望して退職し、今は山にこもって仙人のような生活をしている。
3:Cさんは、プライベートエクイティに勤務していたが、自分は実は俳優業に興味があることが分かり、退職した。職を探して転々として無職のときに、Stanford GSBを受験した。

AさんやBさんのような人がStanford GSBを受験したかどうかは知りませんが、私のクラスメートには、Cさんのような人がいます。ちなみに、バークレーでは、Bさんのような人が合格したことがあるそうです。

Stanford MBAのエッセイを書くときに、良くある間違えは、achievementを強調し過ぎてしまうことだと思われます。Aさんのような輝かしい経歴があっても、エッセイにachievementばかりを記載すると落とされると思われます。

これは何故かを考えてみたいと思います。

まず、Stanford GSBのミッションを見てみてください。
http://www.gsb.stanford.edu/about/mission.html

次に合格基準を見てみてください。
http://www.gsb.stanford.edu/mba/admission/admission_criteria.html

この2つを総合して分かることは、Stanfordとしては、受験生が、ミッションに記載してあるような人物に、卒業して10年、20年後になる可能性があるかを見ているということだと思われます。

そのために、「あなたにとって一番重要なことは何ですか」というようなパーソナリティを問うエッセイが、メインエッセイになっているのだと思います。というのも、例えばintellectual curiosity(合格基準でもあります)などのパーソナリティの中には、本質的に、大人になってからの教育で変えることが『難しい』ものがあるからです。(注;パーソナリティには、「これが良くて、あれが悪い」というようなものは本来ないのかもしれませんが、例えば、intellectual curiosityがない場合には、(合格基準から推測されるように)Stanford MBAの教育やミッションにはフィットしないという方向に推測が働くということだと思われます。もう一つ注意すべき点は、仮に例えばintellectual curiosityがないとみなされても、これだけでは落とされないということです。良く言われることですが、アプリケーションを総合して判断がなされます。そして、「intellectual curiosityがない」などの一部の要素だけでmissionにあるような人物になるポテンシャルがあるかどうかを判断することはできないと思われます。最後にもう一つ、パーソナリティの多くは、intellectual curiosityを含めて、大人になってからの教育で、変えられるものと考えられますし、実際に多くのクラスメートのパーソナリティは変化しています。以上、当たり前なのですが、念のための注でした)

Stanford MBAとしては、「誰が、ミッションに記載してあるような人物に卒業後数十年してなる可能性があるのか」という『ポテンシャル』を見ているのだということを忘れてしまうと、メインエッセイでachievementばかりを記載してしまって、
「この人は、経歴は凄いけれど、パーソナリティが分からないから、我々の教育で伸びるかどうか分からない。それに、もしかするとarrogantかもしれない。そもそも、そんなに凄い経歴があるなら、我々の教育を受ける必要はないのでは。」
などと思われてしまって、落とされる可能性が高いのではないかと思われます。

それでは、ポテンシャルがあることは、どのようにしたら示せるのでしょうか。
これを考えるにあたって、以下の文献は、Admissionの視点に立つという意味で、参考になるように思われます(実際にスタンフォードで使用されている教材です)。

Kotter, John P. (1990) “What Leaders Really Do,” HBR R3820

Goffee & Jones, (2000) “Why should anyone be lead by you?” HBR R00506

McCall (1998). “Experience as Teacher,” High Flyers: Developing the Next Generation of Leaders, HBS Press


ぱっと思いつく「受ける」パーソナリティをあげると、intellectual curiosityのほかには、compassion, trust, optimism, empathy, confidenceの強さなどでしょうか。逆に受けないパーソナリティは、例えば、arrogantな気がします。

manipulativeになる必要はないのですが、上記の文献を読んで、アドミッションに「受ける」パーソナリティや「ストーリー」を意識しつつ、自分を信じて、素のままの自分のパーソナリティを書くのが良いと思います。

これをするにあたって、例えば、10歳くらいのときの経験のうち、印象に残っている出来事を考えてみて、それが自分の人格形成にどう影響を与えたか考えてみると良いかもしれません。例えば、以下のような感じです(実際のクラスメートの例です)。

・「自分は、10歳の夏に、はじめて『ビジネス』を経験した。アイスキャンディーを仕入れてきて、売るという単純なものだった。その過程で、いろいろな人と話をし、自分には、セールスの才能があることを学び、自信がついた。その自信は、次のセールスに結びつき、最終的に、学生時代に起業した際に、とても役に立った」
・「自分は、10歳のときに、クラスメートの女の子が、いじめにあって、雪をぶつけられているのを発見した。自分は、なぜかは分からないが、立ち上がって、クラスメートを救わなくては、という気持ちになった。この経験は、自信をつけ、正義のために立ち上がり、courageがあるというパーソナリティの形成に大きく貢献した」

なお、achievementを書くべきではないという趣旨ではございません。念のため。