2009年6月17日水曜日

サマーインターン

サマーインターンを、ultracapacitorのスタートアップですることになりました。将来、長期的に、どのような道をとるにしろ、米国のスタートアップで働いてみる経験は、変え難いものになると信じており、大変楽しみです。

ところで、ultracapacitorとは何なのでしょうか。
私は全くの素人なのですが、インターン先を決めるに当たって色々と調べてみました。

ultracapacitorとは、コンデンサのように電気をためられる性質を持っている製品です。現在は、電気歯ブラシ等小型の製品に主に使われていると思います。自動車への応用の研究も盛んです。
http://www.jisc.go.jp/newstopics/2009/capacitor.pdf

シリコンバレーでは、クリーンテクノロジーへの転換のボトルネックになっているのは、蓄電技術のイノベーションの速度だと、良く言われています(最も分かりやすい例が自動車で、電池の値段が高すぎるので、なかなか電気自動車への移行が進まないと言われています)。そこで、蓄電技術分野での投資・起業・就職が活発なのですが、現在、最も人気があるのは、リチウムイオン電池だと思います。これは、成熟したマーケットで、現在、日本の大企業がシェアの5割以上を占めています。スタートアップで有名なのは、A123で、以前にIPOしかけて(景気悪化というタイミングのために)やめたという経緯もあり、「ここに就職すれば景気回復後に必ずIPOするはずであり、ストックオプションでたくさん儲けられる」と考えるビジネススクールの学生が盛んに就職活動をしています。

ultracapacitorは、下表のとおり、リチウムイオン電池に比べて、数倍以上のパワーがあります(充放電の速度がはやい)。これは、自動車では、加速度や充電速度に関係し、重要です。

もっとも、現段階では、リチウムイオン電池に比べて、約20分の1しか蓄電できない(Specific Energy)と言われています(下表参照)。蓄電量は、自動車でいうと走行距離に関連し、やはり重要です。この弱点を補うために、シリコンバレーでは、ultracapacitorに、ニッケル水素電池等(比較的安価で電気をたくさん蓄積できる)を組み合わせることが注目されています。

しかし、私が個人的に注目しているのは、ultracapacitorの寿命です(下表ではリチウムイオンの100倍程度の寿命ですが、別の専門家は1000倍の寿命があるといいます)。もし、ultracapacitorの寿命も勘案して、電池とultracapacitorのlife time value analysisを実施すると、どのように基準をとっても、ultracapacitorの価値は、圧倒的に高いことになると思います(表を使って計算してみてください)。これは理論値ですので、実際には、valueをextractするビジネスモデルが必要になりますし、また、理論を実現するには、(車が重くなりすぎないような組み合わせの実現等)様々な障害があることは承知しています。ただ、経済産業省は、電気自動車の移行には、現在の電池に対して、性能で7倍、コストで40分の1の電池が必要と発表しており(以下URL)、電池という成熟した分野でこれだけのイノベーションを起こす(以前にも御紹介したとおり20年必要と考えている専門家が多い)よりは、ultracapacitorでビジネスモデルを利用して勝負する方が可能性が高いと感じています。
http://www.meti.go.jp/press/20070528001/initiative-torimatome.pdf

(表:Andrew Burke and John Miller, "Electrochemical Capacitor: Challenges and Opportunities of Real World Applications"The Electrochemical Society Interface/ Spring 2008, 54頁より )



1 件のコメント:

Eduardo さんのコメント...

こんにちは この会社、この技術分野のその後のupdate 聞きたいです!
Eduardo Fukui

www.cleangreen japan.com
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